高きに登るには低きよりす

「高きに登るには低きよりす」
当たり前のようなことわざですが、
一足飛びに頂上へ行けることはなく、
上へ上へと登るためには、段階を踏んでいくものだと、
そういう意味がありますね。


このことわざは、ある意味
「型通りに進まなければならない」とか
「一気に飛躍してはいけない」とかいう捉え方もできますが、
個人的には、その考え方は嫌いです。
ヘリコプターがあれば、直接頂上へ行くこともできるんです。
ただし、ヘリコプターをつくる技術が必要なことと、
歩いて登った人の気持ちを計り知れないという側面もあります。


「頂上まで登ること」が、本来の目的でしょうか?
もしそうならば、手段を問わず登るべきでしょうね。


本当に大事な目的は、
「登ることの意味を知ること」かもしれません。
だとすれば、「低きよりす」を大切にするべきではないでしょうか。


……とまあ、以上は前置きでして。
「高きに登るには低きよりす」を強く実感するのは、
山積みになったタスクを眼前に据えた今のこの状況です。


最後のタスクに「済み」を押印するためには、
最後から2番目のタスクに「済み」の印がなければなりません。
最初のタスクは言わずもがなですよね。


というわけで、まずはこの最初のタスクに「済み」の称号を与えてみせよう。
さすれば最後のタスクに「済み」を刻む機会を得られよう。
「すべてを済ますには一つ目からす」
うん、こういうことかもしれないですね。