ペーパーマリオ スーパーシール

ペーパーマリオ スーパーシール
コンプリートクリアしました!*1
いやはや、今作は、これまでとは少し毛色が違いましたね。

ペーパーマリオ スーパーシール - 3DS

ペーパーマリオ スーパーシール - 3DS


開始早々、キノピオ達がブラック全開で、
密度の点から言えば、かなり凝縮されていました。
これは最近の任天堂の傾向だと思うのですが、
時間のかかる手順は徹底的に排除して、
間髪入れないくらいに物量が詰め込まれています。
このため、ボリュームはあるはずなのに、
あれ、もう終わり? となるのは否めないのですが。


このゲーム、能動性が重要になると思います。
例えば、バトル。
何も考えずにポチポチやっていると、だんだん飽きてくるんです。
序盤は、あまり面白みを感じませんでした。
スロットを回したり組み合わせを考えたり、
モノシールを試したりし始めると、結構面白いのですけどね。


フィールド上でも同じで、
道の通りに進んでいても何も発見できないんです。
ただ、花の上には隠しブロックがあるとか、
怪しいくぼみ、物陰には隠し部屋があるとか、
気付き始めると止まらないんですよね。


何かをすれば何かが起こる、ということを知っているのと知らないのとでは、
このゲームの楽しみ方は大いに変わって来ると思います。
次に何をすればいいのか、ということをほとんど教えてくれないので、
お使いをしてご褒美を貰うような、受動性の強いRPGが好きな人には
あまり向かないかもしれないですね。


さて、ペーパーマリオシリーズというのは、
一期一会感がかなり強いゲームだと思うんです。
それが色濃く現れているのは、毎回のボス戦ですね。
64版の「マリオストーリー」の頃から、
ボスごとにBGMが違うとか、特殊な攻略法があるとか、
一度きりしかない戦闘の緊迫感を味わえるんです。


今作も例外ではなく、ボス戦ごとに雰囲気が随分違います。
そして、特定のモノシールが効果抜群になったりします。
残念ながら、ぼくは全部を見たわけではないんですが*2
野球したり釣りしたり、バトルはどこへやら。
ボス戦自体がイベント的になるのもこのシリーズの特徴です*3


それよりも驚いたのは、ザコ戦ですらイベント的になることです。
ただのクリボーが大見得きってバトルを始めたり、
ただのパタパタがミニコントを始めたり、
ただのテレサダンスホールで戦ったり、
裏があるのかと思ったら、何もないんですよ。
とにかく出落ち。出落ち三昧でした。
面白いから、それでいいのですけど。


とにかく細かいんですよね。
細かいところが面白い。
細かいところの積み重ねが、全体の面白さにつながっています。
逆に言ってしまえば、細かいところに気付けなければ退屈なんです。
ヘイホーの待ち行列にマリオが混ざっているなんて、
個人的にはものすごく面白かったんですが、
気付かなければ、ただヘイホーが並んでいるだけですからね。


あと、これはぜひつっこんでおきたいところですが、
「シール博物館」
あれって、アリなの?
いや、おなか抱えて笑ってしまいましたけどね?
オイルヒーターが厨房の油を作ってるって?
ゲームにもリテラシー能力を要する時代が来たのですね。


やり込みやオマケは、ほとんどないと言っていいでしょうね。
それもあって、クリア後はあっさりした印象を受けてしまいます。
いつまでもダラダラ続くRPGは嫌ですが、
こうあっさり終わってしまうのもまた、なんだかな、と。
遊びって、そういうものなんですけどね。


この、要素要素はとても面白いけれど、
終わってみると、何か物足りない感じ、
これ、「スカイウォードソード」のときに感じた思いと似ているんですよ。
それが今の、任天堂の流れなのかもしれないです。


少しの時間に少しずつ遊ぶ人には、
おそらくこの手の手法が受けるんでしょうね。
毎回のプレイに面白さが含まれているからです。
ところが時間をとって遊ぶ人には、どうしても物足りなく感じてしまう。


プレイ経験の差で面白さが変わることについては
良い変化の傾向が見えていると思いますけど、
1回のプレイ時間の差が、面白さを左右するようになってきそうですね。
そのために、くどいぐらいに休憩を促しているのかもしれませんが。


ペーパーマリオ スーパーシール
個人的には、十分楽しめました。
さて、次はルイージマンションかな?
このところ、任天堂の続発が途絶えているのが気になるんですけどね。

*1:実は3つだけモノが見つからず、ネットに縋ってしまいましたが。

*2:その都度、ルーシーからチクッと言われるんですよね。

*3:そう考えると、「マリオ&ルイージRPG」の方はいわゆるRPG寄りですね。