「1時間≧60分」は真

数学馬鹿なもんで、素通りできなかった。
ごめんなさい。

……でもこの場合、
「1時間≧60分」
 でも
「1時間≦60分」
 でもないわけですよね?


 1時間は
「60分以上」
 でも
「60分以下」
 でもなく、
「60分に等しい」
 わけです。


 ……「1時間≒60分」
 でもないぞ、C児。


60分以上でも60分以下でもない。



いや、「1時間≧60分」は真です。
同様に、「1時間≦60分」も真です。
勿論、「1時間=60分」も真です。
「1時間≒60分」だけは、偽です。*1


つまり、1時間は
「60分以上」でもあり、「60分以下」でもあり、
「60分に等しい」でもあるのです。


「X≧Y」の定義というのは、
「X>YまたはX=Y」
なのです。
そして「または」というのは、どちらかが真ならば全体が真なのです。


この場合、「1時間≧60分」というのは
「1時間>60分または1時間=60分」ということですから、
もし「>」の定義を知らなくても、
「1時間=60分」が真であることを知ってさえいれば、
「1時間≧60分」は真であると結論付けられるのです。


だから、「以上でも以下でもない」というのは、数学的にはやはり
その次元だけを対象とするなら「空集合」に他ならないです。*2


でも、日本語として考えるなら
どちらでもいいのでは、というのが ぼくの意見です。
言語は変化するものですし、
そもそも曖昧な日本語に厳密さを求めても意味があるのかと。
「以上」と「≧」とが一対一対応になっているのかすら分かりませんし。
あれですよ、法律は数学で書けばいいんですよ。*3


ぼくが一番気になるのは、「算数」の定義です。
「算数」は、文系の学問ではないのかと思う今日この頃。

*1:たまに等しい可能性がある場合にも使われている気がしますが

*2:大きい小さいの比較ができない場合なら、さにあらず

*3:法律家が理系になってしまいますが