なぜ子供は天才なのか

なぜ子供は天才なのか。
簡単なことです。


子供には常識がないから、です。
常識がないから、傍から見れば常軌を逸した予測不能な行動を
何の苦も無く行える訳で、だから天才と呼ばれるのです。


そして、この「常識がない」ことをよくないと見做す人にとっては、
それらの子供は馬鹿でしかありません。
「常識ある」子供を見つけては、天才と呼ぶ人たちです。


すなわち、子供は天才なのです。


「十で神童 十五で才子 二十過ぎれば只の人」
これはね、子供が成長するにつれて、
みんなが同じように常識を身に着けるということを
言っているんだと思うのですよ。
教育が平凡を生むと、ぼくは考えるのです。


が、しかし平凡は悪い奴だとは言い切れない。
みんながある程度平凡だからこそ、円滑な生活を送れるのです。
出る杭は、なかなかに厄介なものですよ。


出る杭を打つ、常識という名の金槌。
その金槌に打たれることを耐えられる、或いは喜ぶものが、
二十過ぎても天才で居られる人なのかもしれません。
金槌の存在を知ってしまうと、平凡からは飛び出せないよなあ。