条理なき問 壱頁

汝に問う。
風雨荒み、木々の折れるほどに突風吹き荒れる中、
立ち籠める暗雲の中に一筋の光が差し込むかと思えば
その刹那、大山の一本杉に雷が落ちた。
炎が上がり、山に棲む鳥獣は一目散に逃げ去り、
あるものは川で、あるものは隣山で息を入れた。
その後、それら鳥獣は皆一斉に大山を振り返り、
思い思いに声を上げ、燃ゆる故郷を憐れんだ。
その中で、なお動ぜず火中に居直る鳥があった。
さて、其れは何か。