すきま風、すきま風。

少しずつ、少しずつ、
寂しくなっていく気がします。
様々な理由があるのです、
去る者は追わず、
手を振って見送りたいと思っています。


しかし、この「伝書閑古鳥」は常盤に寂れていますので、
ぼくには分かり得ない心情というのもあるんですよね。
勢い盛んな方が 場を離れるとなると
もったいないなぁ、と感じることもあります。
でも、もしその立場に巡り合わせた時に
ぼくがどんな心持ちでいるか、を考えると……
無責任に止める、というのもあるのかもしれませんが、
ぼくにはなかなか出来ないことです。


そう考えると、
この「伝書閑古鳥」は常盤に寂れているほうが好いのだろうかと
思ったりもします。
なんて尤もらしい理由をつけて、
今の安定した自分を守ろうとしているのかもしれません。


この大きな壁を壊せないのは、
すきま風を恐れているから。
丈夫な塀を立てるのは、
すきま風が怖いから。


すきま風が悪いものだと、決まっているわけではないのになぁ。