iTunes 11とiTunes DJ

12月です。
あ、これは皮肉です。間違いなく。
結局、11月最終日だったじゃないですか。
iTunes 11だから? なるほどね。
……いやいや。


さてさて、待望の新バージョン、
iTunes 11がリリースされました!
メジャーアップデートなので とっても不安ですが、
早速インストール!
……おっ、動くね。一安心。


とりあえず、いろいろといじってみた上で、
「前のに戻したい!」という人もいると思います。
そういう人向けへの「こういう設定も試してみれば?」という
ちょっとした提案から始めてみましょう。


まずは、メニューバーの「表示」から
「サイドバーを表示」を選択。
これだけで、ホッとする人もいると思うのです。
見た目が、iTunes 10に近くなりますよね。
ぼくは後々非表示に移行しそうですが、
ワンクッションはとても大事ですよね。


アルバムアートワークをあまり入れていなくて
「アルバム」画面が寂しい筆者のような人もいると思います。
クラブニンテンドーのCDのアートワークを
iTunesが見つけてくれるはずもないわけで。
これは……対処のしようがないので、「曲」表示するしか、ですね。
アートワークを取得する便利なソフトはいろいろとあるそうなので、
この際、検索して取り込んでみるのもいいんじゃないでしょうか*1


ぼくの再生環境では、それ以外の見た目はそれほど変わらなかったので、
まあこんなところかなと。
しかし、タイトルにもありますが、
大きな機能が一つなくなってしまっているんですよね。
それはiTunes DJ」です。


ランダム再生の強い味方、iTunes DJ。
指定したプレイリストからランダムに曲を読み込み、
ふと聞きたくなった曲も割り込ませて再生できるという、
個人的にはiOSにも搭載して欲しいくらいの便利機能ですが、
これがスパッと廃止されました。
なんてことを、と思いそうになるところですが。


実は、廃止されたのではなく、名前が変わったのです。
その名前は「次はこちら」機能。
……え?
いや、わかりやすいけど、そのまんまですね……


iTunesの再生窓に、リストのアイコンが追加されているのですが、
これが「次はこちら」機能です。
曲やアルバムなどを選ぶ時に「>」マークが出て来たりすると思いますが*2
それを押して「次に再生」や「次はこちらに追加」を選ぶと、
さっきのアイコン内のリストに追加されていきます。
こうすると、曲を途中で止めずに次の曲を選べるのです。


筆者がよくする使い方としては、
ミュージック全体とか、レートやジャンルで絞り込んだプレイリストとかを
ループかつシャッフル状態で再生しておき、
「あの曲が聞きたい」と思った時に、
さっきの手順で曲を割り込ませて追加する、という感じですね。


慣れるまではちょっとわかりにくい機能ですが、
慣れてしまえば手放せない機能なのではないかと思います。
iTunes DJ」はなくなりましたが、実際には、
iTunesのシステムレベルでDJ機能が追加されたということなんですね。
iTunes DJ」ユーザーとしては、嬉しい限りです。


以前のiTunes DJは完全ランダムな選曲を行うので、
二連続同じ曲が流れるといったお茶目なことも起きたんですが、
今回はそういったことは起こらなさそうですね。
こはちょっぴり寂しくもあり。
便利って、時に無機的ですね。


というところが、iTunes 11と半日ほど戯れた感想でしょうか。
メジャーアップデートって、わくわくしますよね。
新しくできること、便利になることが増える一方で、
今までできたことができなくなるかもしれないというリスクがあります。
この、安定を崩して一時的に不安定になってしまう感覚が、
ぼくは大好きです。
だから、アップデートはやめられないんですよね。


そんなぼくからすれば、
いまだにiOS6やMountain lionになってない人に対しては、
理解を示しにくいんですねえ。
「XPが現役」という人とか、ついていけません。
互換的制約があるとか、好きで使っているとかなら別ですが、
「新しいものが不安だから」という理由は、全くわかりません。
新しいものの方が、はるかに簡単なはずなのですけどね。
日本的な複雑化の文化にとらわれていては、
いつまでたっても「コンピュータに使われる」から抜け出せませんよ。


さあ、もっと掘り下げてiTunes 11をいじっていくとしよう。
前より使いやすくなったのか、前の方が良かったのか、
じっくりと時間をかけて吟味して、
それから使い続けるなり復元するなりの選択をすれば良いのです。
使い始め1日目でいきなり前より使いやすいバージョンアップなんて、
そうそうあるものではないですから。
評価に時間を割くって、わりと大事なことだと思いますよ?

*1:なお、筆者は手描きアートワーク作戦を検討中。

*2:あるいは曲自体を右クリックしても良いです。