ある金曜日の独り言。整理編

整理というのは難しい。


例えば、ある規則があれば少し楽になるんです。
これはこっち、それはそっち、とか。
そこに、これでもそれでもないものが現れたとしたら……
あれと見做してあっちに置くべきでしょうか。


そうやって器を増やしていくと、
どの器に何が入っていたかが分からなくなる。
かといって器を減らせば、
その器のどこに然るものがあるのか分からない。


それでも、少ないうちはいいんです。
アナログな世界であれば、大変な時もありますけど、まだましかなと。
デジタルな世界の情報量の増え方は半端なものじゃないですから。


そこで製品というものに頼ろうとしました。
しかし、です。
こういう製品は、全く乱雑な、
混沌とも言える状態から始める方が寧ろいいのです。
手を入れてから導入しようとすると、そこまでの苦労が惜しい。
地道な努力を捨て去る勇気が必要となります。
しかも、後戻りがし難い事柄でもあるのです。


情報量の多いデジタル世界では、
ひっくり返して一から整理し直すなんてことは
いくら時間があっても難しいことです。
操作ミスでデータが消え去る危険てのも無い訳じゃないんでね。


「存在が消失する可能性」さえなければ、
バックアップを取る作業さえなければ、
ぼくはもう少し気楽になれそうです。
丸々バックアップを取ってもいいんだけどさ。
不要な情報は後継したくないからさ。


ぶつぶつぶつぶつ……


でも、デジタルな世界での危機というのは身近に感じるのに、
アナログな世界、つまり現実においての危機については
なかなか頭が回りません。
冷静に考えれば、現実の方がよっぽど重要なのにねえ。


メモリを落とすのと命を落とすのと、
どっちの方が一大事?