良いもののジレンマ

ものの良さは、主観的に語ってはいけません。
「わたしは良い人です」って言ったって、
あなたにとっても良い人だとは限りませんものね。


しかし、客観的に語ることも出来ません。
だって、わたしとあなたでは、良さの基準が違いますからね。


じゃあどうすれば良いんだ。
良さを語ることは出来ないのか。
自己完結するしかないのか。


抽象表現を相手に伝えるのは難しいですね。
同じ抽象表現であっても、役に立つとか、美しいとかいった
範囲の狭い表現に置き換えるのが楽です。
でも、本当の良さを伝えたいなあ。


良いものというのは広い抽象表現のはずなのですが、
どうしても、「都合の」良いもの、という解釈に陥りがちです。
一方が優位に立った上での良さになるわけです。
そうではなく、誰にとっても平らな、
本当の良さというのを伝えたいなあ、と。


良さって、身近なのに分からない概念なんですね。
でも、分からないのに、今存在するのです。
面白い概念だなあ。


良いって、良いよね。