望みの欠片

見たいもの やりたいこと。


それは、このつまらない灰色の世界に散らばる
色とりどりの欠片。


それは、このつまらない灰色の世界に架かる
色とりどりの橋の欠片。


俺のくすんだ心に、鮮やかな彩りを添える。


そんな 夢に満ちた欠片。


そんな 夢に満ちた欠片が、
時には、辛さの種になる。


「やってみたい」、そのカラフルなハートが、
「やらなければ」、そんな暗い心臓に、変貌する。


両腕一杯の希望の欠片。
溢れんばかりの希望の欠片。


そこから溢れた、
色の無い 欲望の欠片が、
俺の胸を、打ち貫く。


色は、失われる。
光は、失われる。


だが嘆くな。
嘆いて始まることなど、なにもない。
嘆いて始まることなど、あるものか。


それは、自然。
俺は、自然の中に生きている。
俺なんかより、もっともっと崇高な自然の中に。


色褪せた欠片。
そこに愁嘆は要らない。
そこにあるのは、新たな光。


有り余る望みの欠片を結ぶ、一筋の光。
七色に光る橋に、今、足を踏み入れる。


俺は、進む。